導入効果を同じ条件で確かめる
効果を示す数値は、対象写真や作業範囲によって変わります。少量の資料から始め、採用・修正・見送りを判断する記録を残します。
1. 対象と判断条件を先に決める
対象の橋梁・部材、写真、図面、担当者、対象とする損傷と幅、撮影条件を記録します。採用条件は試行前に決めます。例:「見逃しは全件を技術者が再確認する」「指定レイヤーと番号を維持する」。例は推奨性能値ではありません。
2. 同じ資料を従来手順と試行手順で処理する
写真選別、候補の確認・修正、転記、台帳整形、照査、再作業を分けて分数を記録します。AIの処理時間だけでは比較しません。担当者の習熟度や実施順も記録してください。
3. 確認結果を照合する
技術者が確認した損傷の一覧を基準として、採用できた候補(TP)、誤検出(FP)、見逃し(FN)を数えます。判定単位を「写真」「損傷箇所」などのどれかに固定し、重複検出の扱いを先に決めます。評価に使う写真を調整用の写真と分けます。
| 指標 | 式と読み方 |
|---|---|
| 適合率 | TP ÷ (TP + FP)。候補のうち採用できた割合。 |
| 再現率 | TP ÷ (TP + FN)。基準とした損傷のうち拾えた割合。 |
| 作業時間の差 | 従来の合計 − 試行の合計。照査・再作業を含みます。 |
分母が0の場合は算出しません。写真条件ごとに母数と件数を示し、少数の結果を現場全体の性能として扱わないでください。
4. 提出前の作業まで含めて判断する
図面と写真IDの対応、レイヤー・文字崩れ、指定様式への移し替え、照査での手戻りを確認します。実測値と未検証項目を分けて判断者へ示してください。